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  • 国際活動委員会
  • AIU生13人と会員10人語り合う/第8回AIUとの交流会にぎやかに

     国際教養大の学生との第8回交流会が11月13日、秋田市川反の料亭濱乃家で開かれ、学生13人と会員10人が秋田での生活や海外との違い、将来の夢、秋田への思いなどを語り合った。
     この交流会は国際活動委員会(加藤俊介委員長)が、在学中に1年間海外留学し卒業後も海外志向が強い同大学生に、世界と秋田の架け橋となってもらおうというねらいで、4年前から年2回開催している。純和風の2階大広間で、障子戸越しの晩秋の早い夕暮れを背に加藤委員長が「回を重ね、秋田への強い思いなどを何人もの学生から聞いた。それをビジネスに結び付けたいとアイデアを温める人も少なくない。来年はそうしたアイデアを披露してもらい、起業につながるきっかけとなる機会を設けられないか検討している」とあいさつ、乾杯した。
     学生は男女ほぼ同数で、学年も2年5人、4年3人、1年と大学院それぞれ2人など万遍なく参加。双方3、4人ずつの4つのテーブルに分かれ、学生と会員交互に座って、名刺代わりの簡単な自己紹介カードを交換。弁当を食べながら、秋田での生活や地元の住民との交流について楽しそうに語ったり、留学先での体験談や異文化に触れた新鮮な驚きなどを説明したり。企業経営の醍醐味や苦労など会員の話しに熱心に耳を傾ける学生もいて、それぞれのテーブルで会話が弾んでいた。
     出来るだけ多くの会員と話しができるよう、今回も主に学生が2回にわたってテーブルを移動。その合間に全員で記念写真に納まると雰囲気もさらに和み、最後は「金萬」とお茶を楽しみながら会話が弾んだ。中締めをした那波三郎右衛門顧問は「皆さんのいろんな思いを少しでも支援できるような形で、この交流を続けていきたい」と述べ、名残を惜しんだ。
     なお、大学事務局がまとめた参加学生の▽参加しての感想▽参加して学んだこと▽秋田で発見したこと▽秋田の発展につながる事業を起業するとしたら、どんな事業で起業したいか―は次の通り。

    ■参加しての感想
     〇授業で遅れた人達が多々いたので、土曜日とか授業のない日に開催した方が、皆の都合がいいと思いました。とても有意義な時間でした。たくさんの社会人と交流したことによって、たくさんビジネスや起業について学べました。
     〇よかったです。
     〇意見交換後のその先を期待していました。今回、経済同友会側から、プレゼンコンテスト等実際に行動に移していくための話が聞け、次のステップに期待できます。ただ、実際にプレゼンをする際、大学生側の提案内容が具体性、将来性、そして予算面等のレジュメが明確でないと、実際に具現化できるものにはならないのでは無いかという懸念も感じました。
     〇秋田の経営者の方々と交流する機会がほとんどなかったため、とても貴重な経験でした。
     〇もっと堅苦しいものだと思っていましたが、非常に話しやすい環境でした。やはり、まだ20年しか生きていない自分とは違って、社会経験を積んできてその上で成功もたくさん収めている方々の意見は、自分にとってすごく新鮮であったのと同時に学ぶことが多かったです。
     〇行きは大学のバスで、そして帰りはタクシー代も用意してくださって、交通費の心配が全然なかった点はありがたかったです。濱乃家に着いたら、経済同友会事務局の方が私たちを待っていてくださって、私たちに名札と座席表を配ってくださいました。最初の席は、私たちが事前に書いた自己紹介票の「起業してみたいこと」に従い、関連業界に長年間就業してきた社長さんたちと同じテーブルになりました。この細かな配慮にまずは感動しました。それから、高級な日本料理をいただきながら、経済同友会の社長さんたちと温泉観光業、建設業の経営、中国の時事、メディア倫理、人生の価値観、学業や生活上における不便な点などについて色々お話し出来ました。座席移動が30~40分ごとにあったので、私たちは多くの社長さんと交流ができ、非常に勉強になりました。最後に、秋田の名物、金萬のお土産もいただきました。総括して、とても楽しく、かつ有意義な交流活動でした。
     〇想像していたものよりカジュアルなスタイルで、秋田を支える代表の方とお話しできる貴重な体験でした。時間もちょうどよく、次の日疲れすぎない程度に帰れたのも良かったです。
     〇申し込みや当日のスケジュールなど、全てのプロセスをスムーズに進めていただき、参加しやすかったです。日程に関しては、金曜日など週の終わり頃であれば、学生側も参加を躊躇しないかなと感じました。交流に関しては、様々なフィールドで活躍されている方々とゆっくりお話しする機会があり、とても充実していました。
     〇経済同友会の方が忙しいのは承知していますが、日程が金曜日であれば、学生は次の日に授業がないためよりありがたいです。
     〇とても気さくな方が多く、リラックスしてお話できました。ただ全参加者の方とお話出来ず残念に思います。事前にどんな企業の方なのかをリストとしていただいているので、先にお話ししてみたい方と交流できるようなグループの組み合わせもいいと思いました。
     〇経済同友会との交流会に参加した後、実際に人と繋げてもらい、そして来年の2月にそこで働くことになりました。経済同友会の方々にはとても感謝しております。
     〇非常に興味深いイベントだったと思っており、様々な方と交流できて嬉しかったです。
     〇参加人数はちょうどよかったです。個人的にとても良いお話を伺うことができたと思いますが、学生の活動を積極的に支援したいという方が多くいらっしゃるように感じたので、個人として赴くよりは団体の代表などが出席してコネクションを作る、支援を乞う場とした方が有益なのではないかと感じました。ただ、やはり個人で参加してもとても有益に感じたので、参加者の募集が全学生にオープンであることは、とてもいいことだと思います。


    ■参加して学んだこと 
     〇一番印象に残ってることは、今、目の前にあるものを全部全力で頑張ればきっと誰かがその頑張りを認め、応援してくれるというアドバイスでした。また、起業する時にも、どれだけ自分の立ち上げる会社にコミットして他の人にマーケティング出来るかが大切という事も、印象深かったです。
     〇いろいろな方と交流できて良かったです。
     〇AIU設立の際の、県民の方の想い。
     〇多くの企業は利益を得る方法を変えようとしている。
     〇学校では学べない現実社会の事情。
     〇交流活動で触れた話題が様々で、学んだことや印象に残ったことなど言い切れないですが、その中の感想を一つここで述べたいと思います。人生はお金だけを重視し、お金だけですべてのことを判断するのではなく、自我の価値を実現する、そして他人のために、何かの便益を提供していくことが大事です。その過程の中で、様々な方々から協力していただいただけで終わりではなく、いただいた恩恵をまた他人、社会に返すことも心に刻むべきだということです。
     〇田舎の年配の方=頭の固い人というバイアスが少しあったのですが、全くそんなことはなく、たくさんの興味深い話や、どんな人材が会社で求められるのかなど経営者目線で聞くことができました。実はあまり秋田という地に興味を持ってはいなかったのですが、今回のイベントを通し興味が少しわきました。その後の学内イベント「デザインLAB」にも参加し、秋田のことを知りたいというきっかけになりました。AIU生にすごく期待を抱いているようで、今後AIU生が事業アイデアを発表する機会を設け、内容が良ければファンドをもって支援するというような画期的な考えをお話しされていました。もっと学生時代から企業との関わりがあってもいいと思っていたので、AIU生に秋田の熱さが広がるといいなと思いました。
     〇AIU卒業後の進路について迷っていたことへの助言をいただき、新たに選択肢が増えたり、色々な経験談をお伺いしたりすることができ、視野が広がりました。また、大学在学中にやっておきたいことなど、やるべきことなどを改めて考える機会となりました。
     〇顔に感情が出ていなくて、話を楽しいと思っているのが伝わらなかったこと。
     〇参加者の方々がそれぞれの視点から秋田を変えていきたいという熱意が伝わりました。そして私たちAIU生と協力してやっていけたらとおっしゃられていたので、機会があれば是非やらせていただきたいと思いました。
     〇とりあえずやりたいことを公言してみる事の大切さを改めて実感しました。
     〇人間関係について、コミュニケーションについて、日本のビジネス習慣について、様々なことについて学びました。
     〇経営者の方と直接お話しをすると、これまで秋田の企業に対して抱いていた保守的な印象がガラリと変わりました。参加者の皆様はとても先進的で柔軟な考えも持っていらっしゃったので、そういう方々と近い距離を保つことができるのであれば、全体的に保守的な秋田社会の中でもAIU生は居場所を見つけられると思います。


    ■秋田で発見したこと
     〇最低賃金が低いことと台風があまり来ないことです。
     〇秋田に来るまで知らなかった名物や文化、観光スポットなどがあり充実していたこと。想像していた以上に交通の便などが悪く、出身地とのギャップに慣れるまでに苦労したこと。
     〇私にとって、秋田には日本全国に誇れる寛容性と前向きな考え方があると思います。私は去年秋田に来ましたが、まだ日本語をうまく喋れないのに、皆さん寛容で、いつも笑顔だと思います。温かい雰囲気が感じられます。
     〇バスが全然来ないこと。
     〇インフラが思ったよりも発展していない。秋田に来てまず初めに驚いたことは1時間に1本、ひどい時は午前に1本、午後に2本くらいしかバスが出ていなかったことです。また他の公共交通機関ともコンビネーションがあまり良くなく、一つバスを逃したり電車が遅れたりすると、1回の外出に1時間以上もの誤差が生まれてしまうことがよくあります。確かに人口が少ないことと車社会であることを考慮すればバスや電車の回数を減らすことは正当だと思います。しかしもっと秋田県外からリソースや経済利益を得ようと思うならばもっと外部の人にフレンドリーな環境を作ることが大切になってくると思います。そうすることでインバウンド産業や人の出入りが増えることで秋田にまだ残っている資源をより効率よく活かすことができ、結果として脱消滅都市を達成していくことができると思います。
     〇素敵な人、美味しいご飯、豊かな生活、素敵な自然、最高です。
     〇意外と人は環境の変化に左右されること。共生するのが難しいと感じる人がいること。
     〇秋大で1年間留学できたおかげで、稲刈りやファームステイ、県内の観光地を巡るモニターツアーなど様々な活動に参加でき、地元の住民と実際に関わることもできました。また、竿燈祭りや絵どうろう祭り、梵天祭り、田沢湖の龍神祭りなど大きな祭りも小さな祭りも観ることができ、日本の祭りを体験し、特に秋田にしかない特色のある祭りを楽しむことができました。これら数多くのお祭りは、日本中の人、そして世界中の人々に広げるべき秋田の宝物だと信じています。
     〇日本海の波の様子が地元の太平洋と違う。きりたんぽは想像を超えた味ではなかった。日本酒が飲みやすく美味しい。
     〇星空とか、自然の景色がめちゃくちゃ綺麗。方言がかわいい。日本酒がめちゃくちゃ美味しい。
     〇思ったより田舎でしたが、人々はとても温かくてフレンドリーだったので、アットホームな感じがすごく好きです。
     〇地域の方がとても優しい。
     〇秋田に来て心から実感したのは、人の温かさでした。和田駅から大学へ向かうちょっと長い道のりで、必ずと言っていいほど車から声をかけてくださる方がいます。はじめは警戒心の方が前に出て、お断りすることが多かったのですが、最近はご好意に甘えることにも慣れてきました。人の悪意を疑うよりも先に人の良さを信じられる、そんな環境で学生時代を過ごせたことは貴重な経験だと思います。その時初めて会った人とたわいもない話ができたり、その後も些細なご縁があったり…秋田は人と人とのつながりの素晴らしさを思い出させてくれる場所です。


    ■秋田の発展につながる事業をあなたが起業するとしたらどんな事業で起業したいですか?
     〇第6次産業を目的とした農業。
     〇インバウンド事業。
     〇風力発電機の事業を起業したいと思います。
     〇民宿
     〇Uber Taxiのように安価でかつプライベートで人間間の移動を可能にさせると同時に交流を増やすことを可能にするサービス。インフラが発展していない現状の秋田では、多くの観光客や現地の免許を持っていない海外の人が移動という点において困難な点が多々あります。もしこのプロジェクトを秋田でうちたてることができれば①移動手段の改善により利便性が向上し、より一層人の出入りが増える、また作業の効率化が図れる。またそれだけでなく②現地の人とのコミュニケーションを通して秋田の良いところ、秋田の温かさに触れることができると思いました。
     〇私はもともと、兵庫県の尼崎市という、大阪の中心部までは電車で10分程で行くことができる都心部に住んでいました。そこではたとえ誰かが困っていたとしても自分の時間を削ってまで助けてくれる人はあまり多くありません。しかし私が以前秋田でバスを逃し、大切な会議に遅れそうで困っていたときに、たまたま通りかかった秋田の人は、快く私を車に乗せて助けてくださいました。私が以前住んでいた所と比べ秋田の人はとても親切で温かいなと私は思います。このプロジェクトは外部からいらした人が秋田の人々の優しさに触れ秋田のことをより一層好きになる良い機会にもなると思います。
     〇秋田の暮らしと直結させた観光兼宿泊ビジネス(都会の人を対象に)。
     〇AIU生を使った考える力と英語力向上に特化した教育、ドローン配達やその他新しいテクノロジーのテストセッティング、遠隔授業を可能にするシステム構築と商品開発、リアルタイムで試合の3D投影マシーン開発設置、秋田の観光地に対応したタイムスリップアプリ開発など。
     〇観光業です。楽しいお祭り、美味しい秋田こまち、そして各地域にある自然風景や手料理など、秋田ならではの美しさをみんなに伝えたいです。
     〇それが分かっていたらもう既に起業しています。
     〇インターンや協賛など、任意の企業と秋田の企業、あるいは秋田の大学とのマッチング事業。おしゃれな服など流行に関するもののレンタルショップ。
     〇働く人達をUターンさせることが出来るような事業ができればいいと思います。
     〇農家民宿をもっと広めたいです。
     〇秋田の魅力を発信できるメディアを立ち上げたいです。秋田には、都会では得られない経験やストーリーがあり、それらを共有することで「秋田のファン」を増やしていけないか、と考えています。映像やコンテンツの内容とリンクするようなプロダクトを商品化して、オンラインマーケティングなどで収益を得る方法などです。また、秋田では車がないと生きていけない、魅力に触れられない。引っ越すにも、除雪や管理の面で一戸建てを選びにくい。ということもわかったので、シェアリングエコノミーで車や住宅・拠点などの経済的負担の大きい資産を若者が気軽に運用できる事業を立ち上げるのも有意義だと考えています。

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