一般社団法人・秋田経済同友会の令和5年度通常会員総会が5月30日、秋田市の秋田キャッスルホテルで開かれた。令和4年度活動報告・決算、令和5年度活動方針・予算、理事選任・常任幹事選任の各議案合わせて6件を原案通り承認した。
総会には会員143人のうち124人(委任状59人含む)が出席。堀井宣明専務理事が総会成立を確認して開会。佐川博之代表幹事が「パンデミックや戦争が現実のものとなり、AIが急速に普及するなど、時代は大きな転換点に差し掛かっている。各地の経済同友会とより連携を深め、会員と最新情報を共有していきたい」とあいさつした。また、秋田経済同友会が2024年に創立30周年を迎えることに触れ、「しなやかな考察を持ち味にしている経済団体ならではの、建設的な提言を打ち出すため、議論を加速したい。組織を強固にするためにも秋田市とその周辺に偏りがちだった会員構成を全県規模に広げていく」と述べた。
議長は平野久貴代表幹事が務め、議事録署名人に進藤文仁、畠山宗太郎の両氏を指名して議事に入った。議案1号の令和4年度活動報告案、議案2号の同決算報告案は堀井専務が議案書に沿って概要説明。平野敬悦監事が4月19日に行った会計監査について「業務執行は適正で、計算書類も財産の状況を正しく示している」と報告。2件を一括審議し、拍手で承認された。
議案3号の令和5年度活動方針案については鹿川公利事務局長が提案、各委員会の取り組み方針案については各委員長らが提案した。議案4号の令和5年度予算案は鹿川事務局長が説明。両議案とも拍手で承認された。
このほか、堀井宣明専務理事の辞任に伴って、鹿川事務局長を理事に新任する議案第5号と、小畑宏介氏と片桐大地氏を常任幹事に新任する議案第6号も、拍手で承認された。また、総会後に開かれた理事会で鹿川事務局長を専務理事に選定した。
総会・理事会後の特別講演会では、三菱商事秋田支店長の三上義弘氏が「支店開設6カ月の活動と今後の展望」と題して講演した。三菱商事は、子会社の三菱商事洋上風力が秋田沖での発電事業者に決まったことを機に2022年11月、国内では35年ぶりとなる支店を秋田市に開設した。同社は、低・脱炭素社会への移行に向けた新産業の創出や人々が集う魅力あるコミュニティーの構築など、地域創生に向けた具体策を全社で推進する方針で、秋田支店をその最前線と位置付けている。三上支店長は、地域の活性化につながる共生策について自治体や企業、住民と協議しながら課題解決に取り組んでいる現状を紹介した。
講演会に続いて開いた懇親会には、来賓を含めて83人が出席。斉藤永吉代表幹事があいさつした後、猿田和三・秋田県副知事と穂積志・秋田市長が祝辞を述べた。伊藤満副代表幹事の発声で乾杯。懇談の合間に、新規入会の会員15人が順にステージに立ってあいさつ。中締めは、湊屋隆夫副代表幹事が務め、盛会の中でお開きとなった。