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  • 鈴木知事と初の朝食懇談会/クマ対策、人口減で意見交換

     秋田経済同友会は11月28日、秋田キャッスルホテルで「第1回鈴木健太知事との朝食懇談会」を開催した。就任から7カ月間に起きた出来事への対応を聞いた後、「クマ対策」「人口減への対策」をテーマに会員と意見交換した。

    鈴木健太秋田県知事
    鈴木健太秋田県知事

     4月の知事選で初当選した鈴木知事は、就任直後の挨拶で県職員に向かって「寛容であれ」「解像度を上げよ」「県民満足度に焦点を当てよ」の三つを要望したことを紹介した。日ごろ感じていたこととして「会話が相手の否定から始まることが多く、思っていることを話せない雰囲気がある」と指摘。「こうした文化を改めることで、議論が深まり、内容が磨かれると思う」と述べた。また、「ざっくりとした仕事」をする職員がいる点も気になっており、「仕事の精度を高めて次に進み、成果を上げたい」とした。さらに「行政の都合を優先させているこれまでのやり方でいいのか、職員たちと胸襟を開いて話し、改めてきた」と述べた。その上で「策定中の4カ年計画や新年度事業にそうしたマインドを反映させたい。秋田県はこの先、必ず良くなる。本県が持っている素材は県外や海外からの評価が高い。それを売っていく商魂、マインドを変えるだけでも大きく伸びると確信している」と述べた。
     クマ対策で企業、経済界に期待することを問われた鈴木知事は「箱わなの増設やAI監視カメラの設置を考えており、財源の支援が一番ありがたい。また、人手の確保は、行政だけでは限界がある。ハンターの資格を持つ社員がいれば、積極的に送り出してくれる雰囲気を社内でつくってほしい」と述べた。
     若者の県外流出が止まらないことについては「個人の自由だからと言って行政が手を付けずにきたことが理由の一つ」との認識を示した。中学生や高校生が、高いレベルのスポーツ指導を求めて県外に出るケースが増えている点に着目し、「本県の高校入試が、スポーツと勉学を同時に求める制度に改められた時期と重なっており、個人的にはこれが原因ではないかと思っている。いろいろな見方があり、検討委員会をつくって分析を進めている」と述べた。その上で「早い時期から県外に出た人の県内回帰率は低い。少なくとも高校までは地元にいられるような環境の整備、県内にいても多様な価値観に応えられる選択肢をつくっていくよう頑張る」と述べた。
     懇談会では冒頭、佐川博之代表幹事が挨拶し、広報交流委員会の清水隆成委員長が進行役を務めた。会員54人が参加。このうち並木里也子、澤村誉、小野泰太郎、小泉暁、寺田耕也、種村知樹、涌井徹の7氏が質問した。

    クマ対策などについて意見交換した「第1回鈴木知事との朝食懇談会」
    クマ対策などについて意見交換した「第1回鈴木知事との朝食懇談会」
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